火星との交信記録

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コロナを抑えたベトナムの取り組みとは、レポ

この記事を書いている2021年6月18日PM9時44分現在、日本のコロナによる死者数は14,401人。対してベトナムが62人。約240倍の開きがある。 

日本の人口が1億2,630万人に対しベトナムが9,648万人なので人口比は約1.4倍。

ベトナムは陸繋がりの国境があり、防疫にハンデがある事を考えるとすさまじい防御率と言わざる負えない。不謹慎だがアイアンドーム並みである。

 

一体、何が違うのか。

今回自分が住んでいる区で感染者が出たので、当局の動きを解説したい。

 

今週、自分の住んでいるヘム(路地)の大通りを挟んで反対側のヘムで感染者が発生。

その日の夕方には当局が自分の住んでいるエリア一帯を封鎖、各戸に検査を行う通達を出した。

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当局は感染者の発生個所を抑えており、webで詳細情報と共に確認できる 

一軒毎に呼び出され、仮設の検査場でPCR検査を行う。 

エリア一帯の全ての検査が終わるまで、入ることは出来ても出る事は出来ない状態が続く。

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出入口を封鎖され逃げれない状態

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エリアの真ん中の通りを仮設会場にし、一帯の住民を集める 

家で息を潜めていれば、検査を受けなくてもいいのだが、PCR検査を受けた事がなかったのでウキウキしながら受けに行った。鼻に棒を突っ込まれ鼻血が出るかと思った。 

PCR検査の結果は通知されないが、F1が出た路地はその時点で2週間の封鎖。

公安がパラソルを持ち込んで24時間体制で往来を監視、一歩も住民を外に出さない。 

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封鎖された路地

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近所の朝市は全数検温を実施 

正直、これと同じオペレーションを日本では出来ないと思う。
むしろ、世界規模でもぶっちぎりの低い死者数を保つにはここまでやる必要がある。

ちなみにこの国では、警察車両が救急車よりも優先される車両である(交通法に明記されている、さらにちなみに一番は軍)。日本では両車に優先の比はない。ここでは人一人の命よりも、社会全体の危機の方が尊ばれる、交通法に社会の構造が出ている。 

ただ、だからと言ってどちらか一方のシステムが優れているという訳ではない、たまたま、ベトナムの社会構造がコロナという問題にマッチしたのだ。 

 

おちまい